探偵の調査をして  
 HOME  地元で  一人で  2度目  尾行継続  ピンチ  神様  ポイント  行方  密会現場



   2度目のラッキー
 

焦りながらも車をすすめると、ゆるいカーブの先に小道をみつける。反対車線にはなるが、逆に対象者の確認をしやすいので、そこで待機するよう小道に入り、すぐにUターンし、対象者が来るのに備える。
路肩に止めて電話していたのだから、そんなに時間もかからないだろう。
そう考えていると、すぐに対象者の車を確認。
ぼくは焦らずに尾行に戻ることができた。
この日、ふたつめのラッキーだ。

それからは、順調に尾行することができた・・・。
と、思っていたのもつかの間。

対象者は、会社を出て15分ほど走ったところで、小道に入る。
狭い道なので、ぼくも距離をとってから小道へ入った。
ぎりぎり見失わない距離を取りながらの尾行。
しかし、相手はどんどん田舎道を進んで行く。
このままではバレてしまうのではないか、と思うくらい、地元民しか通らないような道。
たとえ、おかしいと思われても、見失うよりよっぽどいい。

こんなとき、2台で尾行できていたら、少しは気も楽だというのに。
ぼくは代表がうらめしくなってきていた。
と、ふとした心の迷いが気の緩みにつながったのか?
確かに対象者が進んだ方向に来たはずなのに、その車の影も形も見えない。
ぼくは焦った。
けれど、車のハンドルを握ったまま止まることはせず、右に曲がってみた。

すると、1件の家に対象者の車を発見。
3つめのラッキーだったと、ホッとする。
ところが、対象者は車の横で家の中から出てきた住民と立ち話しをしていたようだった。
相手がこちらを見そうな気配に焦り、車のスピードを上げてその家を通過した。
運の悪いことに、そこは車1台がぎりぎり通れるような細い道。
止まることも、引き返すこともできないぼくは、あわてて先に進む。
さらに運悪く、行き止まりとなってしまった。
これじゃあ、さっき怪しまれてもおかしくないよなー。
地元の人しか通らないはずの道だったんだ。

仕方なくぼくは、突き当りの民家に車をすすめ、Uターンさせていただいた。
急いで、元きた道を戻る。
すると、すでに対象者の車が見当たらない。
これって、まずくない?
どうして良いかわからず、なんとか、元きた道を戻る。
あてのないまま、会社方面へ向かう。
このまま会社へ帰るはずがない、と思ったぼくは、右折すれば会社という道をまっすぐに進んでみた。
そして、イヤホンをして代表に電話をする。

歯医者にいるに違いない代表は、やたら静かな雰囲気の場所で電話をとったようだ。

もしかして、自宅なんじゃないのか?間違いなく、病院ではない!




Topics


Copyright(C) Real intention All Rights Reserved.