探偵の調査をして  
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   営業調査の行方
 

例の営業社員。
実はその雇い主から依頼されての調査でした。
1週間の尾行調査でわかったのは、仕事の横流し。
小さな町工場のおじさんの手を組んで悪いことをしちゃってたんです。
本人も、最初は半分人助けのつもりもあったみたいですが・・・。
これが途中から、この営業社員が積極的に行動するようになってしまったみたいで。

その原因は・・・?
ここからまたぼくの愚痴にもなってしまうのですが。
この調査の初日。
確かにぼくは見失ってしまったこともあった。
けれど、それも運良く見つけたり、追いついたりで、ビデオを確認する限りでは、失敗しているようには見えなかった。
それが・・・。
ちょうど、3日目の調査が終わってから、発信器の取り換えをしなければならなかった。
ぼくと代表は調査に丸一日を費やしていたので、当然、バイトを頼むものだとばかり思っていた。
それなのに、調査終了間際、“お前が今日行けよ。”と言う。
はっ?って、思いっきり顔に書いてあったと思う。
だって、翌日も7時には家を出なければならないというのに、これ以上どうやって夜中に動けというのだ。

代表曰く、それで初日の失敗はなしにしてやる、と言うのだから、こっちはたまったもんじゃない。
それより、代表が調査初日に歯医者(と偽って?)で調査に来なかったことは問題にはならないのか?
けれど、それはぼくの雇い主。
そこまで言えるはずもなかった。
ぼくは、泣く泣く、夜中に行動し、翌日、眠い目をこすりながら、調査に挑んだ。
それくらいならいつものこと。

その日の夜11時。ぼくはあまりの疲れにビールを飲んで寝ようと、一口ビールを飲んだところで、代表からの電話。
“お前、今から走れ!!!”
はぁっ?
今度は夜中に走れ、と・・・?どこに?なんのために?マラソンですか?なんて、腹立ちまぎれに思いながら。
ぼく、飲んでますけど・・・。
そう言いつつもなぜかの理由を聞いてしまった。

あの営業社員が動き出した、とのこと。
このときはまだ町工場のおじさんの存在は確証がもてるほどではなかったのだが、密会の現場を押さえられるかもしれない、という。

だからって、ビールを一口飲んでしまったぼくには、どうすることもできない。
なのに、ここで引き下がる代表でもない。
とにかく、行け、との指示。
確かに、そこはぼくの家から10分もかからない距離だが、そんなことは言ってられない。

ぼくは結局タクシーで向かって、その間、ツレに迎えを頼んでおいた。




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